【6色マーカー学習法】『暗黙知』から『形式知』へ?

 例えば、自転車に乗れる人は、自分がなぜ乗れるのかを人に説明することは非常に難しいでしょう。
 まず、ハンドルを持って、次にまたいで座り、右足でこぎ始めたら、ある程度速度を出して、そしたら左足でペダルをこいで・・・・・。

 自転車に乗れるようになった人は、その乗り方の”コツ”と”方法”を最初は失敗しながらも、暗黙のうちに乗り方を身に付け、考えなくても「いつでも自転車に乗れるという能力」を手に入れたことになります。
 つまり、自転車に乗れない人が乗れるようになるためには、乗れる人が暗黙のうちに知って、掴んでいる「コツ」と「方法」を身につけることが必要になります。


 これは、ピアノやドラム、ギターを演奏する際も、野球やサッカー、水泳などのスポーツをする際も同じです。
当然ですが、「勉強をする」「問題が解けるようになる」ということも例外ではなく、できる人が暗黙のうちに知っていたり、気が付いているポイントやヒントに意識が向き、解くことができる技術を身に付ける必要があります。
 この暗黙のうちに知っていることを『暗黙知』といいます。

 よく生徒たちから、「なんで、この問題わかるん?」「なんで、ここが重要やって気が付くの?」という質問を受けます。これは、教科の指導者である私たちが、これまで何万問、何十万問と解いてきた経験から、問題を見た瞬間に「その問題のポイントは、ここ。」「答えなければならない解答は、これ。」「注意すべきポイントは、ここ」ということが、直感や知識などから、暗黙のうちに理解している部分があるからです。